事故物件の家賃相場

事故物件とは?

不動産業界におけるリスクの一つが「事故物件」です。
事故物件は法律などで定義がきちんと決まっているものではなく、それぞれの不動産業者が独自の取扱をしています。

一般的に「事故物件」と呼ばれるのは、これから賃貸として部屋や建物を貸出しようとする物件において過去に事故や事件があったものです。

特に殺人事件や孤独死といった悲惨な死亡事故・事件があった場合には「いわくつき物件」と言われ、次に入る人の家賃に大きな影響を与えます。

こうした過去に悲惨な事件・事故が起こった物件のことを「心理的瑕疵物件」と言い、賃貸契約をするときに重要事項の説明として告知をしなくてはいけないこととなっています。

しかしこの心理的瑕疵物件における重要事項の説明は直近の利用者についてのみというのが業界内の常識となっているので、過去に事件・事故があった物件であっても次に誰かが賃貸して退去をしたあとには特に説明をする必要がないとされています。

ただし現在は過去に事件や事故があった物件は簡単にインターネットで検索をされてしまいますので、賃貸前の重要事項の説明があるなしに関わらず家賃相場を下げて募集をしているということがよくあります。

そのためそうした過去の事故物件は周辺の相場と比較して割安になっており、ちょっと察しの良い人ならば「これは過去に何かあったな」ということがわかるようになっています。

事故物件に住むということ

不景気ということもありますが、現代ではあえて事故物件に住み安い家賃で生活をしたいという人もいるようです。
事故物件(心理的瑕疵物件)はどのくらい安くしなくてはいけないという業界的な決まりはないのですが、やはり心理的影響を考え数割は安くしているところが一般的です。

相場は一律ではないものの、例えば同じ建物の他の部屋の家賃が10万円である場合、事故物件は7万円程度になるなどの極端な値引きが行われます。

物件によっては家賃は半額で室内を全面リフォームというようなこともあるので、全く気にしないという人にとってはお得な物件のように思えます。

しかしながら実際に入る人の多くが短期間で引っ越しをするというのもまた事故物件の特長で、当初「安く住めてラッキー」と思っていた人が結果的に引越し費用のために高額の出費が必要になるということもあります。

信じる信じないは人それぞれと思いますが、周囲の家賃相場と比較してあまりにも安い賃料設定になっているという場合にはそれだけ前回の住人が早くに出ていってしまったというふうに考えるのが適当です。

告知のない自己物件を見分けるコツとしては、部屋の一部だけが異様にリニューアルされているということがあります。

Comments are closed.