不動産経営を始めるに当たり把握しておくべきランニングコスト
不動産投資経営を始めるに当たり、賃貸物件の取得費用だけでなく運営していく上で必要になるランニングコストを把握しておく必要があります。
大きく分けると、1.所有するだけで課される固定資産税など、2.広範にわたる管理・修繕費など、3.年間の収益に課される不動産所得への課税があります。
利益が出なければ3.は関係ありませんので、ここではとりあえず1.と2.を中心に説明しましょう。
不動産の保有に課される固定資産税や都市計画税
これらの税金は、毎年収益の有無に関係なく、保有の事実に対して課されるため、留意する必要が大きいです。
税額の算出は固定資産税であれば、市区町村が定める評価額に1.4パーセントを乗じた金額です。
都市計画税であれば、同様の評価額に0.3パーセントを乗じた金額です。
なお特別に小規模な土地や建物のケースは非課税とされる例外があります。
また、税率は各自治体で違った率である場合がありますので確認しておきましょう。
多くの項目がある管理修繕費等
不動産投資物件の運用には、建物の管理(BM)と入居者の管理(PM)という2種類の管理が必要で、それぞれ費用が発生します。
建物の管理はBM(ビルメンテナンス)とも言われ、その内容はマンションやアパートの場合、エントランスや廊下など共用部の清掃、エレベーターなどの設備の維持管理が挙げられます。
多くの場合は清掃の頻度や程度による定額の契約ですが、良心的な会社に委託することが望まれます。
空室が増加する理由に管理が悪い、ポストに郵便物が山積みといった管理不足がありますので気を付けたいところで、建物のクオリティを維持するために必要最低限のコストは必要です。
また入居者の入れ替わりがなく、常に満室状態であればよいのですが、空室となった場合には次の入居者に選んでもらうために、部屋のリフォームが必要となり費用が掛かります。
入居者の管理コストは収入に応じた歩合制が多い
一方の入居者の管理はP Mともいわれ、賃貸料の集金、滞納の督促、入退去手続、募集など不動産経営のソフト面の管理を行います。
業務の内容から、固定金額ではなく歩合制で決められることが多いです。
入居者募集の広告代は、別途必要で、地域により違いがありますが都心部では賃貸契約の成立時に賃貸料1か月分程度の広告費が相場とされています。
一括して委託契約を結ぶ場合、管理のコストや内容は、各管理会社により異なるため、見積りの内容をよく検討しましょう。
入居者の募集など特に重要ですので、能力のある企業に依頼することが大切です。
夜間、建物の共用部で灯されている電気代は所有者の負担となり、共用部の光熱費も意外にかかります。
エレベーターの電気代やゴミ置き場の水道代もコストになるのです。
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